データ分析や気象予報業務などに携わっています。
趣味は野球観戦。
気象予報士だけで結成された劇団「お天気しるべ」の団員としても活動しています。
いつも『頭痛ーる』をご利用いただきありがとうございます。
クリスマスも終わって、早いもので今年も残り1週間を切りました。本年も色々なことがあったなと、振り返りを行う時期となりましたね。皆さまはいかがお過ごしでしたでしょうか?
さて今回も『頭痛ーる』では2021年の気象、特に「気圧変化」がどのようなものだったかを振り返っていきたいと思います。
2021年は寒い年明けとなりました。強い寒気が流れ込み、1月上旬には富山で35年ぶりに積雪が1メートルを超えて、北陸を中心に平地でも記録的な災害級の大雪となったところがありました。
ところが2,3月は一転して、全国的に非常に気温の高い状態が続き、各地で記録的に早く桜が開花していきました。
季節は進み、5月になると九州や四国は早くも梅雨の季節を迎えました。記録的に早い梅雨入りです。
7月初め梅雨末期には、関東や東海で記録的な豪雨が起こった所がありました。
8月は梅雨明けしたにも関わらず、西日本では長い期間、記録的な大雨が降って各地に大きな被害をもたらしました。
東・西日本では雨が非常に多かったのが、この夏の特徴でもありました。
そして秋になると、天気は比較的安定していましたが、気温の変化が日々大きく変化していきました。
2021年を振り返ると、気温の変動が非常に大きく、夏は大雨、冬は大雪と災害に見舞われた地域もあり、いつもの年と違った異常ともいえる気象現象が多く起こった1年だったと言えそうです。
こちらでは、1日の気圧低下が大きかった都道府県のTOP5を発表して、今年の気圧を振り返りたいと思っています。
TOP5全てが2月15日~16日のものとなっています。
2つの低気圧がそれぞれ北海道付近と関東沖を通過していきました。
低気圧は急速に発達をして、いわゆる「爆弾低気圧」と言われるものでした。
(2月15日21時の天気図)
冬から春へと移り変わる季節は、低気圧が発達しやすいという特徴があります。
全国的に大荒れの天気や急激に起こる気圧の変化に十分な注意が必要です。
(2月15日東京のみんなの痛みナウ)
水色の折れ線グラフで表現されている気圧変化。15日15時頃まで大きく低下し、その後は大きく上昇していて、1日のうちで急激な気圧変化が起こっていることがわかります。
そして気圧グラフ下の方に表現されている水色の縦棒グラフが、画面中央付近まで伸びています。この水色の縦棒グラフは「みんなの痛みナウ」の数値を表しています。
「みんなの痛みナウ」はその地域での痛み報告数の多さが分かる機能となっていまして、表現できる最大(画面中央付近)まで数値が伸びていることから、急激な気圧変化によって、多くの方が頭痛などの体調不良になっていたことがわかります。
「みんなの痛みナウ」についてはこちらで詳しく解説しています。
2021年も様々なことが起こり、気象の世界でも気圧が日々変動していきました。気圧が大きく低下する度に頭痛などの体調不良を起こす人が増えますが、『頭痛ーる』をご利用いただくことで、少しでも痛みなどを予防したり楽な気持ちにできたらと思っております。
来年も『頭痛ーる』をどうぞよろしくお願いいたします。