気象病の基礎知識

2020年の梅雨入り、梅雨明けはいつ?関東、関西、沖縄など地域ごとに傾向を解説


気象予報士の宮本です。
2020年は5月10日に全国をさきがけて奄美地方で梅雨入りし、翌5月11日に沖縄で梅雨入りを迎えました。

梅雨入り、梅雨明けはいつ?になるのか沖縄・奄美、九州、四国・中国、近畿(関西)、東海、関東甲信、北陸、東北の地域ごとに傾向を解説したいと思います。

【2020年梅雨】梅雨って一体、何のこと?

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梅雨(つゆ)とは、晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる気象現象で、また、その期間をさします。

晩春~夏頃には、オホーツク海高気圧と太平洋高気圧の間に梅雨前線ができます。この梅雨前線の生成には、ヒマラヤ山脈による偏西風の蛇行やオホーツク海高気圧が関係しています。

【2020年梅雨】平年の梅雨入り・梅雨明けはどうなっているの?

平年では梅雨前線が大陸方面から南西諸島~日本の南海上に顕在化して、5月上旬~中旬ごろに沖縄や奄美で梅雨入りします。

本州の南岸にも前線が停滞することがあり、まるで梅雨を思わせるような、ぐずついた天気となる時がありますが、本州の梅雨入りはもう少し先で5月下旬ごろに九州南部で梅雨入りを迎え、本州の各地で梅雨入りを迎えるのは6月になってからとなります。

太平洋高気圧の勢力が増すと、梅雨前線も北上していき、平年では沖縄や奄美で6月下旬ごろに、本州では7月中旬~下旬ごろに梅雨明けを迎えて、梅雨前線は消滅して本格的な夏へと季節は移っていきます。

北海道では、「蝦夷梅雨」という言葉はありますが、梅雨前線が北海道付近まで北上する事はほとんどなく、梅雨の現象がはっきりしないため、北海道では梅雨がないとされています。

【2020年梅雨】今年の梅雨入り、梅雨明け予想をしてみました

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それでは、各地域の梅雨の見通しについて見ていきましょう。
梅雨入りは沖縄・奄美ではだいたい平年並で東~西日本では平年より遅い所が多いでしょう。北日本では平年並か平年より遅くなる見通しです。

梅雨明けは沖縄・奄美ではだいたい平年並でしょう。東~西日本では平年より遅い所が多く、北日本では平年並か平年より遅くなる見通しです。

沖縄・奄美の梅雨入り・梅雨明け予想【2020年版】

2020年は5月10日に奄美地方が平年より1日早く、全国ではじめて梅雨入りし、続いて5月11日に平年より2日遅く沖縄で梅雨入りしました。5月下旬~6月にかけては梅雨前線の活動が活発で大雨になる日もあるでしょう。
梅雨明けは沖縄が平年並の6月21日~6月25日頃、奄美が平年並の6月27日~7月1日頃の見通しです。

今年の梅雨入り 平年の梅雨入り 今年の梅雨明け 平年の梅雨明け
沖縄 5月11日 5月9日 6月21日~6月25日 6月23日
奄美 5月10日 5月11日 6月27日~7月1日 6月29日

九州の梅雨入り・梅雨明け予想【2020年版】

梅雨前線の北上が遅れ梅雨入りも遅れる傾向です。梅雨入りは九州南部で5月31日~6月3日頃、九州北部で6月7日~11日頃の見通しです。梅雨期間中は前線の活動が活発な時期もあり、大雨に注意が必要です。
梅雨明けは、九州南部では7月13日~7月17日頃、九州北部では7月21日~7月25日頃で平年並か平年より遅い見通しです。

今年の梅雨入り 平年の梅雨入り 今年の梅雨明け 平年の梅雨明け
九州南部 5月31日~6月3日頃 5月31日 7月13日~7月17日頃 7月14日
九州北部 6月7日~6月11日頃 6月5日 7月21日~7月25日頃 7月19日

四国・中国の梅雨入り・梅雨明け予想【2020年版】

梅雨入りは、梅雨入り前から曇りや雨の日がありますが四国では、6月4日~6月8日頃で平年並か平年より遅く、中国では6月9日~6月13日で平年より遅くなる見通しです。
梅雨明けは、太平洋高気圧の張り出しが遅れる傾向のため、四国では7月20日~7月24日頃、中国では7月22日~7月26日頃の見通しです。

今年の梅雨入り 平年の梅雨入り 今年の梅雨明け 平年の梅雨明け
四国 6月4日~6月8日頃 6月5日 7月20日~7月24日頃 7月18日
中国 6月9日~6月13日頃 6月7日 7月22日~7月26日頃 7月21日

近畿・東海の梅雨入り・梅雨明け予想【2020年版】

梅雨入り前から南海上の梅雨前線の影響を受けて曇りや雨の日がありますが、梅雨前線の北上が遅れる傾向で梅雨入りは、平年より遅い6月9日~6月13日頃の見通しです。
梅雨明けは、太平洋高気圧の張り出しが遅れる傾向のため、7月22日~7月26日頃で平年より遅い見通しです。

今年の梅雨入り 平年の梅雨入り 今年の梅雨明け 平年の梅雨明け
近畿 6月9日~6月13日頃 6月7日 7月22日~7月26日頃 7月21日
東海 6月9日~6月13日頃 6月8日 7月22日~7月26日頃 7月21日

関東・甲信の梅雨入り・梅雨明け予想【2020年版】

梅雨入りは、平年より遅い6月9日~6月13日頃の見通しです。梅雨前線の北上が遅れ梅雨入りは平年より遅れますが、梅雨入り前から梅雨を思わせるような曇りや雨の日もあるでしょう。
太平洋高気圧の勢力の強まりが遅れる事が予想される事から、梅雨明けは、平年より遅れて7月22日~7月26日頃の見通しです。

今年の梅雨入り 平年の梅雨入り 今年の梅雨明け 平年の梅雨明け
関東・甲信 6月9日~6月13日頃 6月8日 7月22日~7月26日頃 7月21日

北陸の梅雨入り・梅雨明け予想【2020年版】

梅雨入りは、6月12日~6月16日頃の見通しで、平年並か平年より遅れる見通しです。7月の梅雨末期頃は梅雨前線の活動が活発化する時期があり、大雨や土砂災害等に注意が必要です。
梅雨明けは、7月24日~7月28日頃の見通しで、平年並か平年より遅れる見通しです。

今年の梅雨入り 平年の梅雨入り 今年の梅雨明け 平年の梅雨明け
北陸 6月12日~6月16日頃 6月12日 7月24日~7月28日頃 7月24日

東北の梅雨入り・梅雨明け予想【2020年版】

梅雨入りは、北陸同様に6月12日~6月16日頃で平年並か平年より遅れる見通しです。7月の梅雨末期頃は梅雨前線の活動が活発化する時期があり、大雨や土砂災害等に注意が必要です。
梅雨明けは、南部では7月24日~7月28日頃、北部では7月28日~8月1日頃で平年並か平年より遅れる見通しです。

今年の梅雨入り 平年の梅雨入り 今年の梅雨明け 平年の梅雨明け
東北南部 6月12日~6月16日頃 6月12日 7月24日~7月28日頃 7月25日
東北北部 6月13日~6月17日頃 6月14日 7月28日~8月1日頃 7月28日

気をつけたい、梅雨期間の頭痛と体調不良

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梅雨期間中は日差しが少なく、雨の日が多くなります。
梅雨前線上の低気圧が通過する際には、気圧が大きく低下するので気圧低下によって頭痛などの体調不良を起こす可能性もあります。

『雨の日の朝、きまって調子が悪い』『旅行や大事な会議、なるべく頭痛がしない日を選びたい…』、天気で体調を崩しやすい方は、一目で低気圧の日(爆弾の日)が分かる弊社提供のスマートフォンアプリ『 頭痛ーる』がおすすめです。

頭痛ーる』は天気や気圧の変化が一目で分かり、低気圧がやってくる前にプッシュ通知ででお知らせをしてくれるので、頭痛などの気象病を事前に予測したり、前もって薬を飲んだり、服薬記録を簡単に記録できるので体調管理に役立ちます。

まとめ

梅雨入り、梅雨明けともに沖縄や奄美では平年並ですが、本州では平年より遅れる地域が多くなる傾向です。

梅雨期間中の雨ですが、梅雨前線の北上が遅れる傾向のため、6月は沖縄や奄美で多くなり、7月は本州で多くなるでしょう。
梅雨前線の活動が活発になり、大雨になる日もあるので注意してください。

雨の時期の天気の確認や低気圧による頭痛や体調不良が心配な方は『頭痛ーる』をご利用ください。

参考にしていただき、常に最新の気象情報を利用して、梅雨を乗り切ってください。

この記事の監修者


宮本大平
宮本 大平

気象予報士

気象予報士を取得し十数年にわたり予報業務や「お天気.com」の運営などに従事。ウィンタースポーツが好きな二児の父。

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