宮本 大平
気象予報士を取得し十数年にわたり予報業務や「お天気.com」の運営などに従事。ウィンタースポーツが好きな二児の父。
冬になると雪国では大雪になったり、東京など都市部でも雪で積雪となって、大きな影響が出る場合があります。
東京に雪が降る時には特徴や降りそうな条件がありますので、ふくろう博士の解説で見ていきましょう。
冬型の気圧配置と呼ばれる西高東低の気圧配置では、日本海側の地域では雪になります。寒気が強い場合には、九州や四国、近畿、東海など太平洋側の地域でも雪になりますが、関東では晴れて乾燥した冬空になり雪が降る事は通常はありません。
気温が低く低気圧が南の海上を通過する時に、東京では雪になりやすくなります。低気圧が南海上を通過する気圧配置は「南岸低気圧」と呼ばれ、関東で雪を降らす代表的な気圧配置になります。
南岸低気圧でも低気圧が本州に近い~離れているなど位置が少しずれるだけで大きく天気が変わってきます。本州に近い場合には、暖かい空気が入ってくるため雨になり、離れている場合には、そもそも雨が降らない事もあります。
低気圧の通過する位置となりやすい天気
・八丈島付近を通過 ⇒ 雪
・八丈島より北を通過 ⇒ 雨
・八丈島より南を通過 ⇒ 雨や雪か曇りで雨なし
低気圧の発達具合や寒気の強さなどさまざまな条件によりますが、目安として以下のような条件があります。
【気圧配置】関東の南岸を低気圧が通過(南岸低気圧)
【上空の気温】上空1500m付近の気温は-4℃
【湿度】地上付近は乾燥しているほど雪になりやすい
気温と湿度のバランスで雨か雪か変わるので予想が大変難しくなっています。
気象庁から発表されている雪日数は雪はもちろん、雨と雪が同時にふるみぞれも含まれるため、雪日数=雪が積もる日数のような事はありません。