ペットの体調管理

ペットと気象病Vol.16:秋に気をつけたい犬猫のアレルギー

頭痛ーる|ペットと気象病|秋に気をつけたい犬猫のアレルギー原因とご家庭でできる対策
夏の暑さが落ち着き、過ごしやすい季節となる秋。わんちゃん・ねこちゃんとのお散歩や行楽を楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実は秋は犬や猫にアレルギー症状が出やすい季節でもあります。皮膚のかゆみやくしゃみ、耳のトラブルなどが増える時期なので、日常のちょっとした変化を見逃さないようにしましょう。

秋に多いアレルギーの原因

秋に注意したいアレルゲン(アレルギーの原因物質)は主に次のようなものです。

花粉

秋はブタクサやヨモギなど雑草の花粉が飛びやすい季節です。どれもありふれた花粉で、住宅地や街中でも見かけます。これらの草の花粉は、スギやヒノキの花粉のように遠くまで飛ぶことはありません。草は樹木に比較すると背丈が低いので、花粉の飛距離は数メートルですが、近くにあるため不用意に近づくと花粉を浴びてしまう可能性があります。
花粉の飛散時間は午前中から昼、夕方の2回あり、ちょうど散歩の時間にあたります。散歩の時間をずらすことを検討してもよいかもしれません。
散歩の後に足先や顔まわりをかゆがる場合は、花粉が関係しているかもしれません。

ダニやハウスダスト

夏に繁殖したダニが秋になって死滅し、その死骸やフンがアレルギーの原因となります。室内に生息するダニが繁殖する最適環境は室温20~30℃、湿度60~80%ぐらいです。エアコンが効いているお部屋の中は、ダニにとっても居心地がよく増えやすい環境です。夏の間に増えたダニは秋に大量に死んでしまいます。そのため、秋にはダニのアレルギーの恐れが大きくなります。
布団やカーペットに潜んでいることが多く、室内で過ごす時間が増える秋は特に注意が必要です。

カビ

秋の長雨や台風で湿度が上がると、室内にカビが発生しやすくなります。
カビは「温度20~30℃、湿度70%以上」の環境で増殖するため、夏の高温多湿で繁殖を続けたカビの胞子が秋に確認しやすくなり、アレルギーの原因になります。カビというと梅雨のイメージがありますが、実は秋も注意が必要な季節です。

こんな症状が出たら要注意

  • 皮膚をしきりにかく、なめる
  • 赤みや発疹、脱毛がある
  • 耳をかゆがる、耳からにおいがする
  • くしゃみや鼻水が続く

皮膚を舐める動作も痒みがあるのか、お手入れなのかわかりにくいことがあります。同じところをずっと舐めていたり、繰り返し舐めている場合は痒みがある可能性が高いです。このような症状は、アレルギーが関係していることも少なくありません。
気になる症状がある場合は早めに動物病院を受診なさることをおすすめします。

家庭でできる対策

ここではご家庭でできる対策を紹介します。

  • お散歩後は体や足を洗い流すか、濡れタオルで拭く
  • 部屋をこまめに掃除し、空気清浄機や除湿機を活用する
  • 布団や毛布を洗濯して清潔に保つ
  • ダニやほこりが溜まりやすいカーペットやラグはこまめに掃除する
  • 健康な皮膚を守るために、オメガ3脂肪酸を含むフードやサプリを取り入れる

まとめ

秋はおいしい食べ物やお出かけが楽しい季節。夏の暑さが過ぎホッとできるようになる秋にも、気をつけた方がよいことがあります。お天気を頭痛ーるでチェックして、わんちゃん・ねこちゃんが快適に過ごせるよう、環境を整えてあげてくださいね。

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この記事の監修者
平松 育子/獣医師・アロマテラピーインストラクター
平松 育子/獣医師・アロマテラピーインストラクター
ペテモ動物病院 院長
アイビー・ペットライティング代表

獣医師歴27年の経験を活かし、各方面で活躍。
得意分野は皮膚疾患で、皮膚科・内科を中心とした一般診療に従事。予防にも力を入れている。
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