雨の日は頭痛がする、古傷が痛むなど体調の崩れを感じやすい人がいますよね。
人間と同様に、犬や猫、動物も天気や気圧により体調を崩してしまうことがあるそうです。
獣医師/獣医学博士の松木直章先生に解説していただきます。
犬、猫、ウサギ、ハムスターや小鳥など、ペットとして飼育されている動物も、気圧・天気の変化によって体調に影響を受けることがあります。
気圧・天気の変化は温度、湿度、日照の変化も伴うので、厳密には気圧だけでなく湿度なども体調に影響します。
気圧・天気の変化に体調が反応しやすい人とそうでない人がいるように、気圧・天気の変化に敏感な動物とそうでない動物もいます。動物(ペット)の年齡や持病の有無によっても影響されやすさは違うでしょう。
人間より動物のほうが気圧・天気の変化に敏感だという根拠はとくに無いようです。
気圧・天気の変化に影響されやすい動物は、たとえば気圧の低下に伴って、以下のような行動が見られます。
このような行動に出るときは、動物が自分の体を守ろうとしているのです。
いつもと様子が違っていて心配に思うかもしれませんが、
がなく、気圧・天気の変化以外の原因(何かを誤食した、普段と違うストレスがかかった)がなければ、まずは半日ほど見守ってください。
気圧・天気の変化が半日以上にわたって続くことはあまりないので、そのうち動物の体調は回復するでしょう。
気圧・天気の変化を知るには「頭痛―る」が役立ちます。頭痛ーるアプリで気圧・天気の変化を見て、ペットの体調の様子をみてましょう。
気圧・天気の変化の他にも強い風の音、雷の音などでペットがびっくりしていつもと違う行動をとるときがありますよね。
こういった場合は飼い主さんが過度に心配すると、動物にも不安が伝わって行動がさらにおかしくなります。
嫌がるのに抱き上げたり、無理にリビングに連れて来るのは控えてください。
普段通りの接し方を心がけてましょう。
甘えてきたときも普段通りにかわいがってください。過保護にしたり普段と違う高級なおやつを与えたりすると、それが癖になります。普段通りに振る舞うことが大切です。
また、普段から動物が安心して過ごせるパーソナルスペースを、できれば複数用意してあげてください。動物がパーソナルスペースに入ってじっとしているときは、飼い主さんは干渉せずに優しく見守ってあげましょう。
安心できるパーソナルスペースがあれば、雷や台風の変化のときも、そこに入ってやりすごすことができます。
気圧や天気の変化の影響を受けやすいかは個体差があります。すべてのペットが気圧・天気で体調を崩してしまう訳ではありません。余談ですが、我が家の歴代の愛犬は気圧・天気の変化による体調変化はほとんどなく、私のほうがよほど敏感でした。
ですが、天気の悪くなると、ペットのその日の体調が悪くなるなら、気圧・天気の変化が原因かもしれません。
頭痛ーるでペットが体調を崩した日を記録してみると、その関連性が見えてくると思います。
もし心配な場合はかかりつけの動物病院に相談しましょう。
また気圧・天気の変化の影響を少しでも減らすために、ペットがリラックスして過ごせるパーソナルスペースの確保と健康な身体作りを心掛けましょう。
てんかん、水頭症、脊髄空洞症などペットの神経の病気と気圧の関係についてはコチラで解説しています。
松木直章(まつきなおあき)