気象病の基礎知識

2月の気象病~花粉の飛散と気温差に伴う脳卒中に注意 ~

目次


2月に現れやすい気象病の予防と対策
花粉症
脳卒中
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2月の天候や気圧変化の特徴~真冬の寒さから寒さが和らぐ時期へ~

2月に現れやすい気象病と体調管理

花粉症

花粉症は「季節性アレルギー性鼻炎」でくしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが主な症状です。日本には花粉症を引き起こす植物が50種類ほどありますが、スギ花粉症患者が最も多く、2,000万人いるとされています。
スギ花粉は2月に中旬頃から次第に飛散量が増加し、西日本では3月下旬ごろまで、東北では4月中旬まで非常に多くなります。

花粉量が多い時間

花粉の飛ぶ量はその日の気象条件や季節によって変わりますが、1日の中でも花粉が多く飛ぶ時間帯があり、13時前後と18時前後です。
13時前後は気温が高くなる時間で湿度が低くなります。湿度が低く乾燥していると花粉の粒子が空気中に長く浮遊します。
18時前後は日中に舞い上がっていた花粉が、気温が下がることで地面近くに降りてくるため、地表付近で花粉の量が再び多くなります。

【花粉が多い日や時間帯は?】天気によって変わる花粉の飛散量に注意

花粉症の症状を抑えるための服装

・帽子をかぶる
・マスクをする
・髪はなるべくまとめるようにする
・めがねや花粉症用のめがねをかける
・花粉が付着しやすいウール素材は避ける

【花粉症対策】「つらい花粉症を緩和させたい…」すぐにできる対処法8選!

花粉を室内に入れないポイント

・家に入る前に髪や服に付いた花粉をよくはたく
・家に入ったらすぐに顔・目・鼻を洗う。うがいをする。
・布団や洗濯物はできるだけ外に干さない
・窓はできるだけ閉める
・室内をこまめに掃除する
・空気清浄機を使用して室内の花粉を除去する

脳卒中(脳出血・くも膜下出血)

脳卒中は脳の血管が破れたり、詰まることなどでその先の細胞に栄養が届かなくなり、やがて細胞が壊死を起こす病気で、血管が詰まるタイプの「脳梗塞」と血管が破れるタイプの「脳出血」「くも膜下出血」に分かれます。

脳梗塞は気温の高い夏に発症するという報告が多くあります。一方、高知大学の調査によるとくも膜下出血は前日の最高気温から当日朝の気温への気温降下が大きければ大きいほど引き起こしやすいことが明らかになりました。
「朝の冷え込み」が強い日は注意が必要で、冷え込みが強まり日中に気温が大きく上昇する日も注意が必要です。

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気温差対策

・外出する際の防寒対策を行う
・家の中でも暖房の効いている部屋から暖房のないトイレや浴室のだ脱衣所との気温差が  大きいことから暖房器具を置いて気温差を小さくする
・暖かい布団から寒い居間などに移動する際は上着を羽織って体の冷えの負担を小さくする

高血圧や脂質異常、糖尿病などの生活習慣病の疾患をお持ちの方は脳卒中発症のリスクがありますので生活習慣の見直しも大切です。

【参考文献】
成人病予報対策研究会 ほすぴ 気象と健康~春の健康~
高知大学医学部附属病院 コラム 脳卒中を起こす季節と気候
わかりやすい脳梗塞の予防ガイド 脳梗塞が起こりやすい季節

この記事の監修者
飯山 隆茂
飯山 隆茂
気象予報士/健康管理士

気象予報士として25年以上にわたり気象情報の提供に従事。頭痛ーる開始後からサービス追加に関わり、健康管理士取得後は気象と健康の両面から健康管理の普及に努める。
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