気象病に関する気象用語

2023年の梅雨入りの現状と予想は?

2023年の梅雨入りの現状と予想は?
平年では沖縄地方で5月10日ごろに、奄美地方では5月12日ごろに梅雨入りを迎えますが、今年の梅雨入りは少し遅れていました。5月18日に全国にさきがけて沖縄と奄美で梅雨入りが発表され、沖縄では平年より8日遅く、奄美では平年より6日遅い梅雨入りとなりました。

◆梅雨入りを迎えた地域(5月18日現在)
・沖縄(5月18日)
・奄美(5月18日)

沖縄や奄美地方より1ヶ月程度遅れて梅雨入りを迎える九州地方や中国地方、四国地方、近畿地方、東海地方、関東甲信地方、北陸地方、東北南部地方、東北北部地方はどうなるのかを解説していきたいと思います。

2023年の梅雨入りはいつごろ?


5月上旬は、低気圧の影響で天気の崩れた日もありましたが、高気圧におおわれて晴れて季節外れの汗ばむ陽気になった日が多くありました。
5月中旬頃になると高気圧におおわれる日もありましたが、前線が現れて沖縄や奄美地方で平年より遅い梅雨入りとなりました。

九州地方から東北地方にかけての梅雨入りは、平年よりやや遅くなる地域がありますが、多くの地域で平年並みの梅雨入りになるところが多くなりそうです。

5月下旬にかけても低気圧や前線が北上する事はありますが、北上は一時的で南海上に南下する事もあり、九州南部を除いて5月中の梅雨入りはない予想です。

6月上旬頃は、梅雨前線が北上するようになり、その後、本州付近に停滞するようになるため、この頃に東~西日本の多くで梅雨入りすると予想されます。

5月下旬から6月にかけて太平洋高気圧の張り出しはそれほど強くなく、湿った空気が流れこみやすくなるでしょう。曇りや雨の日が多く、雨の強まるような日もあり、大雨に注意が必要になるでしょう。とくに梅雨期間中は梅雨前線の活動が活発となり、東~西日本を中心に大雨となり、平年より降水量が多くなる恐れがあります。

気温は5月は平年よりかなり高く汗ばむような日もありますが、平年を下回って肌寒いような日もありそうです。6月は肌寒いような日もありますが、平年より高く蒸し暑くなる日が多くなりそうです。熱中症に注意をしてください。

◆2023年梅雨入り予想

地方 2023年予想 平年
沖縄 5月18日頃 梅雨入り済 5月10日頃
奄美 5月18日頃 梅雨入り済 5月12日頃
九州南部 5月下旬~6月上旬 5月30日頃
九州北部 6月上旬 6月 4日頃
四国 6月上旬 6月 5日頃
中国 6月中旬 6月 6日頃
近畿 6月中旬 6月 6日頃
東海 6月中旬 6月 6日頃
関東甲信越 6月中旬 6月 7日頃
北陸 6月中旬 6月11日頃
東北南部 6月中旬 6月12日頃
東北北部 6月中旬~下旬 6月15日頃

昨年2022年の梅雨入りはどうだった?平年の梅雨入りは?

昨年は沖縄や北陸、東北地方で平年より早い梅雨入りとなり、その他の地域では1週間~10日程度遅い梅雨入りとなりました。

平年では5月中旬頃に沖縄や奄美で、5月末頃に九州南部で、沖縄から1ヶ月遅れの6月上旬以降に順次本州の残りの地域でも梅雨入りを迎えていきます。
北海道では、「蝦夷梅雨」という言葉があり、梅雨を思わせるような曇りや雨の降る時期もありますが、梅雨前線が北海道付近まで北上する事はほとんどなく、梅雨の現象がはっきりしないため、北海道では梅雨がないとされています。

◆昨年と平年の梅雨入り

地方 2022年 平年
沖縄 5月 4日頃 5月10日頃
奄美 5月 5日頃 5月12日頃
九州南部 6月10日頃 5月30日頃
九州北部 6月11日頃 6月 4日頃
四国 6月11日頃 6月 5日頃
中国 6月11日頃 6月 6日頃
近畿 6月14日頃 6月 6日頃
東海 6月14日頃 6月 6日頃
関東甲信越 6月 6日頃 6月 7日頃
北陸 6月 6日頃 6月11日頃
東北南部 6月 6日頃 6月12日頃
東北北部 6月 6日頃 6月15日頃

ちなみに梅雨明けは、九州から東北南部にかけて史上最早の6月での梅雨明けを当初は発表し、記録的に早い梅雨明けと言われていましたが、のちの検討で1ヶ月弱程度時期を遅らせ、7月下旬の梅雨明けとなりました。

2023年の梅雨明けはいつごろ?


2023年は平年より遅い梅雨入りになるところがあるものの、平年並みになるところが多くなる予想ですが、梅雨明けの時期についての傾向を解説していきたいと思います。

平年の梅雨明けは、太平洋高気圧の勢力が増すと、梅雨前線も北上していき平年では沖縄や奄美で6月下旬ごろに梅雨明けを迎えます。本州では7月中旬~下旬ごろに梅雨明けを迎えて、本格的な夏へと季節は移っていきます。

2023年の梅雨明けは太平洋高気圧の本州付近への張り出しはそれほど強くなく、梅雨前線の北上は平年並みの予想です。梅雨明けは平年より遅いところがありますが、平年並みか平年より早い梅雨明けとなるところが多くなりそうです。

◆2023年梅雨明け予想

地方 2023年予想 平年
沖縄 6月中旬 6月21日頃
奄美 6月下旬 6月29日頃
九州南部 7月上旬 7月15日頃
九州北部 7月中旬 7月19日頃
四国 7月中旬 7月17日頃
中国 7月中旬 7月19日頃
近畿 7月中旬 7月19日頃
東海 7月中旬 7月19日頃
関東甲信越 7月中旬 7月19日頃
北陸 7月中旬 7月23日頃
東北南部 7月中旬 7月24日頃
東北北部 7月下旬 7月28日頃

まとめ

梅雨入りは平年より遅いところがありますが、平年並みの梅雨入りになるところが多くなるでしょう。

梅雨時期は梅雨前線の活動が活発なため、大雨に注意が必要になるとともに気温は高い日が多く蒸し暑く不快な日が多いでしょう。

梅雨明けは各地で平年並みか平年よりやや早い梅雨明けになりそうです。

梅雨入り、梅雨明けの傾向について解説していきましたが、現時点での予想となっており、今後の予想で変わる可能性がありますので、常に最新の気象情報を利用して梅雨を乗り切ってください。

気をつけたい梅雨期間の頭痛と体調不良

梅雨期間中は日差しが少なく、雨の日が多くなるので体調不良を起こす事が多くなります。また、梅雨前線上の低気圧が通過する際には、気圧が大きく低下するので頭痛などの体調不良を起こす事があります。
天気で体調を崩しやすい方は、天気や気圧の変化が一目で分かり、低気圧が接近し気圧が大きく低下する前にプッシュ通知でお知らせをしてくれる頭痛ーるをご活用ください。
「頭痛ーる」とは?

また頭痛ーるコラムでは低気圧、気圧の変化による頭痛、体調不良の予防・対処法もご紹介しています。

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【梅雨とは何?】

梅雨(つゆ)とは、晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる気象現象で、また、その期間をさします。
晩春~夏ごろには、オホーツク海高気圧と太平洋高気圧の間に梅雨前線ができます。この梅雨前線の生成には、ヒマラヤ山脈による偏西風の蛇行やオホーツク海高気圧が関係しています。

この記事の監修者
宮本 大平
宮本 大平
気象予報士を取得し十数年にわたり予報業務や「お天気.com」の運営などに従事。ウィンタースポーツが好きな二児の父。
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