気象病に関する気象用語

頭痛にも影響!?雷への備え

頭痛にも影響!?雷への備え

夏は突然の雷雨に見舞われることがありますが、雷雲が発生するような時は、頭痛など体調の急変にも要注意です。

雷を発生させる積乱雲

雷は、気温が上がる初夏から増えて、7月~9月に発生のピークとなる地域が多くなります。雷を発生させるのは、積乱雲です。急な強い雨や落雷、突風、ひょうなどの激しい現象は、すべて積乱雲の下で起きます。積乱雲の発生する位置や時間を、前もって正確に予測するのは非常に難しいため、天気予報では、発達した積乱雲(雷雲)が発生しやすい時に、「大気の状態が不安定」「天気の急変に注意」などといったキーワードで注意を促しています。

雷を発生させる積乱雲

木の下の雨宿りは危険

雷は基本的に高い所に落ちる性質があります。開けた場所では、木が高い所となって雷が落ちやすい場所になります。雨が降ってくると、つい木の下で雨宿りをしてしまうこともあるかもしれませんが、木の下は極めて危険です!木に落ちた雷が人に飛び移る「側撃雷(そくげきらい)」による事故も毎年のように起きています。側撃雷の実験はコチラからご覧ください。

木の下の雨宿りは危険
【画像提供:電力中央研究所】

雷から身を守るためには、雨雲や雷雲の動きを気象レーダーなどでチェックして、過ぎ去るまでは安全な屋内または車の中に入るようにしましょう。積乱雲が次々と連なって流れ込む場合を除いては、一つ一つの積乱雲は寿命(発生から消滅までの時間)が1時間程度のため、いったん屋内で休憩をとっているうちに天気が回復することが多いです。

木の下の雨宿りは危険

雷雲の接近は体調急変にご注意を

雷雲(発達した積乱雲)が近づいてくると、急に気圧が下がったり、通過した後には急に気圧が上がったりと短時間で気圧がアップダウンすることがあります。この目まぐるしい気圧の急激な変化によって、頭痛やめまいなど体調も急変する場合があります。特に小刻みな気圧変化に影響を受けやすいタイプの方は、近くで雷の音が聞こえた時は、体調変化に気を付けるようにしましょう。
さらに、急に強い雨や雷雨になった後は、一気に気温が下がることがあります。たった30分程度で10℃以上気温が下がる場合もあり、体調変化や服装の調整にも気を付ける必要があります。
雷雲の接近は体調急変にご注意を

天気急変に気付いてセルフケア

自分の住む地域が大気の状態が不安定で、急に激しい雷雨(いわゆるゲリラ雷雨)になるかもしれないと伝えられている時は、天気の急変に加えて、頭痛など体調の変化にもご注意下さい。また、雷雲が接近するサインである「真っ黒い雲が近づく」「大粒の強い雨やひょうが降る」「ヒヤッとした冷たい風が吹く」「雷の音が聞こえる」などがあった場合は、安全な場所へ移動し、念のため、停電に備えておくと安心です! くるっと耳マッサージなど気軽に出来るセルフケアで備えることもおすすめします。

また頭痛ーるコラムでは低気圧、気圧の変化による頭痛、体調不良の予防・対処法もご紹介しています。

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この記事の監修者
森山 知洋
森山 知洋
気象予報士/健康気象アドバイザー/防災士/北海道防災教育アドバイザー

20年以上の気象予報士歴の中で放送局の気象キャスターなど様々な業務を経験。健康気象講座や防災講演の講師を務めるなど健康気象や防災のスペシャリストとしても幅広く活動中。
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