気象病に関する気象用語

2024年の梅雨入りの現状と予想は?

2024年の梅雨入りの現状と予想は?

平年では沖縄地方で5月10日ごろに、奄美地方では5月12日ごろに梅雨入りを迎えます。5月15日現在では、梅雨入りが発表された地域はありません。沖縄と奄美地方での梅雨入りは平年より遅れていますが、まもなく梅雨入りしそうな見込みですので、いつ頃の梅雨入りとなりそうか解説したいと思います。

また、沖縄や奄美地方より1ヶ月程度遅れて梅雨入りを迎える九州地方や中国地方、四国地方、近畿地方、東海地方、関東甲信地方、北陸地方、東北南部地方、東北北部地方はどうなるのかを解説していきたいと思います。

◆梅雨入りを迎えた地域(5月15日現在)
・なし

2024年の梅雨入りはいつごろ?

2024年の梅雨入りはいつごろ?

5月上旬は、高気圧に覆われ晴れて真夏日になるような日もあり、汗ばむ陽気になりましたが、ゴールデンウィーク終わりごろからゴールデンウィーク明けにかけて低気圧の影響で曇りや雨の日が数日続きました。
その後、5月中旬ごろにかけては前線があらわれるような日もありましたが長続きせず、高気圧に覆われて晴れる日もありました。下旬にかけて前線があらわれて停滞するようになるため、5月18日~20日頃に沖縄や奄美地方で1週間程度遅い梅雨入りを迎えそうです。

5月下旬から6月にかけて太平洋高気圧の張り出しは強く、湿った空気が流れこみやすくなるでしょう。東~西日本の太平洋側では曇りや雨の日が多くなるでしょう。
5月下旬ごろは低気圧や前線が北上する事はありますが、北上は一時的で南海上に南下する事もあり、九州南部を除いて5月中の梅雨入りはない予想です。

6月上旬頃は、梅雨前線が北上するようになり、本州付近に停滞するようになるため、この頃に東~西日本の太平洋側を中心に梅雨入りすると予想されます。太平洋側の地域ではだいた平年並みの梅雨入りになるところが多くなりそうです。
東~西日本の日本海側では、梅雨前線の北上は一時的で梅雨入りは平年並みか平年よりやや遅くなるでしょう。

梅雨期間中は前線の活動も活発となり、降水量も多くなる予想のため、大雨に注意が必要になるでしょう。
気温は平年よりかなり高くなる日が多く、蒸し暑くなる日が多くなりそうです。熱中症に注意をしてください。

◆2024年梅雨入り予想

地方 2024年予想 平年
沖縄 5月18~19日頃 5月10日頃
奄美 5月19~20日頃 5月12日頃
九州南部 5月下旬 5月30日頃
九州北部 6月上旬~中旬 6月 4日頃
四国 6月上旬 6月 5日頃
中国 6月上旬~中旬 6月 6日頃
近畿 6月上旬~中旬 6月 6日頃
東海 6月上旬 6月 6日頃
関東甲信 6月上旬~中旬 6月 7日頃
北陸 6月中旬 6月11日頃
東北南部 6月中旬 6月12日頃
東北北部 6月中旬 6月15日頃

昨年2023年の梅雨入りはどうだった?平年の梅雨入りは?

昨年は沖縄や奄美では平年より1週間程度遅い梅雨入りとなりましたが、その後は梅雨前線の北上が早く、九州南部~東海地方にかけて5月中に一気に梅雨入りしました。関東甲信地方や北陸地方、東北地方では平年並みか平年より早い6月上旬の梅雨入りとなりました。

平年では5月中旬頃に沖縄や奄美で、5月末頃に九州南部で、沖縄から1ヶ月遅れの6月上旬以降に順次本州の残りの地域でも梅雨入りを迎えていきます。
北海道では、「蝦夷梅雨」という言葉があり、梅雨を思わせるような曇りや雨の降る時期もありますが、梅雨前線が北海道付近まで北上する事はほとんどなく、梅雨の現象がはっきりしないため、北海道では梅雨がないとされています。

◆昨年と平年の梅雨入り

地方 2023年 平年
沖縄 5月18日頃 5月10日頃
奄美 5月18日頃 5月12日頃
九州南部 5月30日頃 5月30日頃
九州北部 5月29日頃 6月 4日頃
四国 5月29日頃 6月 5日頃
中国 5月29日頃 6月 6日頃
近畿 5月29日頃 6月 6日頃
東海 5月29日頃 6月 6日頃
関東甲信 6月 8日頃 6月 7日頃
北陸 6月 9日頃 6月11日頃
東北南部 6月 9日頃 6月12日頃
東北北部 6月 9日頃 6月15日頃

ちなみに2023年の梅雨明けは、沖縄や奄美で6月下旬頃で、九州から東北にかけては、7月中旬~7月下旬頃に梅雨明けし、だいたい平年並みの所が多くなりました。
通常は梅雨前線が北上していき梅雨明けを迎えるため、東北地方などが最も遅くなりますが、台風5号の影響で九州が一番遅い梅雨明けになるなど異例の年になりました。

2024年の梅雨明けはいつごろ?

2024年の梅雨明けはいつごろ?

2024年の梅雨入りは平年より遅くなるところがあるものの、平年並みになるところが多くなる予想ですが、梅雨明けの時期についての傾向を解説していきたいと思います。

平年の梅雨明けは、太平洋高気圧の勢力が増すと、梅雨前線も北上していき平年では沖縄や奄美で6月下旬ごろに梅雨明けを迎えます。本州では1ヶ月程度遅れの7月中旬~下旬ごろに梅雨明けを迎えて、本格的な夏へと季節は移っていきます。

2024年の梅雨明けは太平洋高気圧の本州付近への張り出しが強く、梅雨前線の北上はだいたい平年並みになる予想です。梅雨明けは平年より遅いところや平年より早いところもありますが、平年並みのところが多くなりそうです。

◆2024年梅雨明け予想

地方 2024年予想 平年
沖縄 6月中旬~下旬 6月21日頃
奄美 6月下旬 6月29日頃
九州南部 7月上旬~中旬 7月15日頃
九州北部 7月中旬 7月19日頃
四国 7月中旬 7月17日頃
中国 7月中旬 7月19日頃
近畿 7月中旬 7月19日頃
東海 7月中旬 7月19日頃
関東甲信 7月中旬 7月19日頃
北陸 7月中旬~下旬 7月23日頃
東北南部 7月中旬~下旬 7月24日頃
東北北部 7月下旬 7月28日頃

まとめ

梅雨入りは平年より遅いところがありますが、平年並みの梅雨入りになるところが多くなるでしょう。

梅雨時期は梅雨前線の活動が活発なため、降水量が多く大雨に注意が必要になるでしょう。気温は高い日が多く蒸し暑く不快な日が多いでしょう。

梅雨明けは平年より早いところや遅いところがありますが、平年並みのところが多くなりそうです。

梅雨入り、梅雨明けの傾向について解説していきましたが、現時点での予想となっており、今後の予想で変わる可能性がありますので、常に最新の気象情報を利用して梅雨を乗り切ってください。

気をつけたい梅雨期間の頭痛と体調不良

梅雨期間中は日差しが少なく、雨の日が多くなるので体調不良を起こす事が多くなります。また、梅雨前線上の低気圧が通過する際には、気圧が大きく低下するので頭痛などの体調不良を起こす事があります。
天気で体調を崩しやすい方は、天気や気圧の変化が一目で分かり、低気圧が接近し気圧が大きく低下する前にプッシュ通知でお知らせをしてくれる頭痛ーるをご活用ください。
「頭痛ーる」とは?

また頭痛ーるコラムでは低気圧、気圧の変化による頭痛、体調不良の予防・対処法もご紹介しています。

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【梅雨とは何?】

梅雨(つゆ)とは、晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる気象現象で、また、その期間をさします。
晩春~夏ごろには、オホーツク海高気圧と太平洋高気圧の間に梅雨前線ができます。この梅雨前線の生成には、ヒマラヤ山脈による偏西風の蛇行やオホーツク海高気圧が関係しています。

この記事の監修者
宮本 大平
宮本 大平
気象予報士を取得し十数年にわたり予報業務や「お天気.com」の運営などに従事。ウィンタースポーツが好きな二児の父。
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