冬になるとインフルエンザや風邪などで体調を崩されてしまう方が多くなります。これは空気の乾燥などが大きく影響していますので、詳しく見ていきたいと思います。
木枯らしが吹きはじめる11月頃から春先の3月頃にかけては、一年で最も乾燥の厳しい季節になります。
空気が乾燥しているかの目安に湿度がありますが、テレビなどで一般的に聞かれる「湿度」は相対湿度を表しています。
上の図は月別の相対湿度を表していて、11月~12月頃は湿度60%くらいあり、そんなに乾燥していないようにも思えます。しかし、同じ湿度でも気温が低いほど空気中に含まれる水蒸気の量は大きく減るため、夏の湿度60%と冬の湿度60%では空気中の水蒸気量が大きく変わります。例えば、同じ湿度であった場合、25℃と10℃を比べると10℃では、水蒸気の量が半分以下になります。
空気が乾燥すると湿度が高い時に比べて、細菌やウイルスがすぐに落ちる事なく、空気中をただよいやすくなります。
また、人の体にはウイルスや細菌などが体内に入ってくると防御する機能がありますが、空気の乾燥が厳しくなるとその防御機能が低下してしまいます。その時の気象状況や近年ではコロナ禍による影響もありますが、一般的に乾燥の厳しい時期は、インフルエンザなどにかかる方が多くなる傾向があります。
空気の乾燥に加えて、エアコンの使用によって空気がより乾燥してしまい喉を痛めてしまう事もありますので適度に加湿を行う事が大切になります。加湿器で対策する事はもちろん、洗濯物を部屋干しにする事で空気中の水蒸気を増やす事ができます。
室内の適した湿度は40~60%くらいと言われていますが、加湿を過度に行ってしまうと結露が起こったり、カビなどが発生しやすくなってしまいます。
また、水仕事の際には手が濡れる事で手の皮脂まで落としてバリア機能が低下して、さらに皮膚自身の水分も一緒に蒸発していっそう乾燥が助長されてしまいます。ハンドクリームなどでハンドケアもしっかり行うようにしましょう。
北風が吹くような寒い日には青空が鮮明に見えます。空気中の水蒸気が少なく空気が澄んでいる時には、遠くまで景色が鮮明に見る事ができて、青空もより青くみられるようになります。より青い空を見ることができるので気分は良くなりますが、空気はカラカラに乾いていますので、鮮明な青空は空気が乾燥しているサインとも言えます。
春は遠くの景色や空がまるで薄雲がかかったようにぼんやり見える事があり、春かすみと呼ばれます。春になると植物から出る水蒸気(蒸散)が活発になるなど大気中の水蒸気の量が増えて、微細な水滴が空気中にただようために空や景色がかすんでしまいます。
頭痛ーるアプリには、天気や気圧、環境変化などに影響される健康や体調の指数を5段階で表示する「健康天気指数」という機能があります。
指数の内容は季節ごとに変わりますが、乾燥、インフルエンザ、うつ、花粉、熱中症、紫外線、寒暖差などを用意しており、その日に気を付けるべき健康項目とその程度やアドバイスが一目で分かるようになっていますので、ぜひご活用いただければ幸いです。
頭痛ーるは気圧の変化による体調不良が起こりそうな時間帯の確認や、痛み・服薬記録ができる気象予報士が開発した気象病対策アプリです。
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