気象病の基礎知識

5月の天候や気圧変化の特徴と気象病

目次


5月の天候の特徴
5月前半と後半からみる天候の特徴
立夏(5月5日頃~5月19日頃)
小満(5月20日頃~6月4日頃)
5月の気圧変化の傾向

▼5月に現れやすい気象病はこちら▼

5月の気象病~新生活のストレスによる五月病に注意 ~

5月の天候の特徴

5月の天候には下記の特徴があります。

五月晴れ

5月は晴れる日が多く、五月晴れ(さつきばれ、ごがつばれ)と呼ばれます。五月(さつき)は旧暦の5月のことで、新暦6月の梅雨時に現れる晴れ間を「さつきばれ」のことでしたが、新暦5月のすがすがしい晴天を「ごがつばれ」と呼び、「さつきばれ」とも読まれます。

メイストーム

春は寒暖差が大きくなることが多くみられます。寒暖差が大きい時は低気圧が発達しながら日本付近を通過し、悪天候をもたらします。5月に台風並みに急速に発達する暴風をメイストーム、または春の嵐と呼びます。気圧が大きく低下し、各地に暴風や大雨、高波による被害の発生につながるため警戒が必要です。

梅雨の走り

5月中旬になると沖縄では梅雨に入り南海上に梅雨前線が現れるようになります。この梅雨前線が一時的に北上して関東以西で梅雨のようなぐずついた天気が続くことがあり、このような状態を梅雨の走り(つゆのはしり)と呼びます。梅雨の走りは一時的ですが、6月まで続くと予想される場合は梅雨入りとなります。

5月前半と後半からみる天候の特徴

立夏(5月5日頃~5月19日頃)

立夏(りっか)を過ぎると暦の上では夏となります。本格的な夏はまだ先ですが、日差しが強まり、最高気温が25℃以上の夏日となる日もあります。暑くも寒くもなく、湿度が低く過ごしやすい日が多く、新緑が目立つようになる季節です。

天気が崩れて気象病が起こりやすい日も現れますが、比較的気圧が安定した晴れ日が多くなります。年によってはメイストームと呼ばれる爆弾低気圧が現れて大荒れの天気となり、体調の悪化が発生することもありますので注意が必要です。
また、日々の寒暖差が大きくなる日もあり、頭痛ーるでのチェックが重要です。

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小満(5月20日頃~6月4日頃)

小満(しょうまん)は陽気が良くなって、草木などの生物が次第に成長して生い茂る頃です。本州付近は晴れる日が多くなりますが、沖縄では梅雨空が多くなります。後半は梅雨前線が本州南岸まで北上して天気がぐずつく梅雨の走りが現れ、西日本では次第に梅雨入りします。

気圧が大きく低下する日は少ないものの、次第に湿度が高く天気のぐずつく日が多くなるため、体調が優れない人が現れる時期になりますので、体調の変化に注意してください。

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5月の気圧変化の傾向

下記の図は東京の2020年~2023年の5月の気圧の状況です。赤マークが気圧の変動が大きく特に注意が必要で、次いで黄色、黄緑です。また、紫色は気圧の上昇で注意が必要です。水色は体調への影響が小さかった日を示しています。
気圧の傾向は年による違いが見られました。

5月カレンダー

2020年5月の気圧傾向

前半は高気圧に覆われて一時的に安定した日もありましたが、低気圧が短い周期で通過し、気象病の起こりやすい日が多くなりました。後半は高気圧に覆われて比較的安定した日はほとんどなく、低気圧や前線の影響で雲が広がりやすく、気象病の起こりやすい日が多くなりました。

2021年5月の気圧傾向

前半は高気圧に覆われて晴れた日がありましたが、気圧の変動する日が多く、気圧が安定した日はほとんどなく、気象病の起こりやすい日が多くなりました。後半は低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が続き、気圧の安定した日はほとんどなく気象病の起こりやすい日が続きました。

2022年5月の気圧傾向

前半は低気圧の通過で周期的に気圧が大きく低下し、気象病の起こりやすい日が現れましたが、高気圧に覆われて比較的気圧が安定した時期もありました。後半は大きな気圧の低下は一時的となり、比較的気圧変化が小さい日が多く、気象病の起こりやすい日はやや少なくなりました。

2023年5月の気圧傾向

上旬は低気圧や気圧の谷の影響で気圧の低下が続き、気象病が起こりやすい日が続きました。中旬以降は周期的に低気圧が通過しましたが、気圧が大きく低下した日は少なく気圧変化が比較的小さい日が多く、気象病になりやすい日はやや少なくなりました。

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この記事の監修者
飯山 隆茂
飯山 隆茂
気象予報士/健康管理士

気象予報士として25年以上にわたり気象情報の提供に従事。頭痛ーる開始後からサービス追加に関わり、健康管理士取得後は気象と健康の両面から健康管理の普及に努める。
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