気象病の基礎知識

8月の天候や気圧変化の特徴~猛暑と夏台風に注意~

目次


8月の天候の特徴
8月前半と後半からみる天候の特徴
立秋(りっしゅう)
処暑(しょしょ)

8月に現れやすい気象病はこちら▼

8月の天候の特徴

8月の天候には下記の特徴があります。

太平洋高気圧と猛暑日

南から太平洋高気圧に広く覆われる夏型の気圧配置が続くと全国的に晴れて気温が上昇し、35℃以上の猛暑日が現れるようになります。一度猛暑日になると夜の気温もあまり下がらず熱帯夜となり、朝の気温が高い状況で日中晴れると再び猛暑日となるという状態が続きやすくなります。

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雷と夕立・雷三日

北日本方面を通過する気圧の谷に伴って上空に寒気が流れ込むと大気の状態が不安定となり雷が発生することがあります。気温が上昇した午後に山沿いを中心に雷が発生して夕立になりますが、上空に寒気が流れ込むと雷が3日くらい続きやすくなることから、「雷三日」(かみなりみっか)と呼ばれます。雷雨があると3日くらい続く恐れがありますのでご注意ください。

夏台風

太平洋高気圧に広く覆われている時期に日本付近に接近してくる台風を「夏台風」と呼んでいます。太平洋高気圧が張り出している時期は台風を東に進ませる上空の西風が日本の北を流れているため西風の影響を受けず、太平洋高気圧の縁に沿って大陸方面に進んだり、自力でゆっくり北上したりします。台風が自力で進むような時は進む方向が定まらず向きがころころと変わることがあり、このような台風は「迷走台風」と呼ばれ、予測が難しく十分な注意が必要になります。

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8月前半と後半からみる天候の特徴

立秋(りっしゅう)

立秋(りっしゅう)は暦の上では秋となり、立秋以降の暑さを残暑と呼びますが、10日頃までは最も気温が高い時期にあたり季節としては真夏です。また、前半は高気圧に覆われて晴れて気温が上昇して西日本を中心に猛暑日が現れやすい時期でもあります。
太平洋高気圧に広く覆われる日が多く現れ、気圧変化の小さい日が多くなりますが、太平洋高気圧の勢力が周期的に弱まるタイミングで気圧の谷が通過して北日本を中心に気圧が低下する日がありますので、気圧変化を確認するようにしてください。また、台風が接近して気圧が大きく低下することもありますので、日本の南海上に台風が発生している時は、台風の動きに注意してください。

処暑(しょしょ)

処暑(しょしょ)は暑さが収まる時期という意味です。日中はまだまだ暑さが続きますが、朝晩は涼しく感じられるようになります。また、後半は日中の気温も暑さがゆるむ日が現れるようになります。
引き続き太平洋高気圧に覆われて晴れて暑い日が多くなりますが、北日本を気圧の谷が周期的に通過して気圧が低下する日がみられるようになります。また、台風が接近することがあり、発達した台風が接近して気圧が大きく低下し体調が悪化したり、大きな被害をもたらすこともあります。台風の進路が定まらないケースもあり、台風が発生している際は、台風の動向に十分警戒してください。

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この記事の監修者
飯山 隆茂
飯山 隆茂
気象予報士/健康管理士

気象予報士として25年以上にわたり気象情報の提供に従事。頭痛ーる開始後からサービス追加に関わり、健康管理士取得後は気象と健康の両面から健康管理の普及に努める。
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