晴れているのに気圧が下がるのはなぜ?【気象予報士が解説】
みなさんは、“低気圧”と聞くとどのようなことをイメージしますか?
「雨が降ると気圧が下がる」
「低気圧は、雨のせい」
頭痛ーるを利用されている方は、こんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「雨の日と気圧の関係」と「晴れているのになぜ気圧が下がるのか」について解説していきます。
雨の日と気圧の関係
気圧が大きく下がる時に、低気圧や台風が接近していることが多いことは、お気づきの方も多いかと思います。
では、なぜ低気圧や台風が接近すると、気圧が下がったり、雨が降るのか。
それは、低気圧や台風は多くの水蒸気を含んでいるためです。低気圧や台風が接近することで、多くの水蒸気が流れ込み湿度が上昇して雲が広がり、雨が降ります。よって、気圧が大きく低下するときは湿度が高くなり、雨が降ることが多くなるというわけです。
台風の場合は、水蒸気だけでなく南からの暖かい空気を一緒に運んでくるため気温を上昇させます。低気圧の場合でも、日本海を低気圧が発達しながら東へ進むようなときは、低気圧の南側で南からの暖かい空気が流れ込むため、雨が降っても気温が比較的高くなります。
どうして晴れていても気圧が下がる日があるの?
では、なぜ晴れの日でも気圧が下がる日があるのか。
晴れの日には、雨の日とは違い、高気圧が気圧の変化に影響してくる場合があります。
春~秋頃、青空の多い晴れた日は日中に気温がより高くなりますよね。
このような日は太陽の日差しによって地面付近の空気が暖まり、その空気が上昇し続けることで上昇気流が発生します。この上昇気流を補うように、地表付近の空気(風)が集まります。上昇気流の発生により、地面付近の気圧が一時的に下がる、つまりこれが、晴れの日でも気圧が下がる原因というわけです。
「昼間は晴れていたのに夕立が発生した」
「夏はゲリラ豪雨がよくある」
このように感じる方が多いのも、この気温と湿度による影響が関係しているからです。上空に寒気が流れ込んでいると上昇気流がより強まって雷雲まで発達し、雷雨となることもあり、それが夕立やゲリラ豪雨として現れます。
いかがでしたか?
「気温」「湿度」「気圧」は、それぞれ独立した要素として考えられがちですが、それぞれが関係性を持って気圧の変化に影響を与えていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
雨の日でも、晴れの日でも関係なく気圧は変化する可能性がありますから、1年を通して注意が必要です。ぜひ頭痛ーるを活用して事前の体調管理にお役立てくださいね。