気象予報士として25年以上にわたり気象情報の提供に従事。頭痛ーる開始後からサービス追加に関わり、健康管理士取得後は気象と健康の両面から健康管理の普及に努める。
■10月の天候の特徴
■10月前半と後半からみる天候の特徴
・寒露(10月8日頃~10月23日頃)
・霜降(10月24日頃~11月7日頃)
・10月の気圧変化の傾向
▼10月に現れやすい気象病はこちら▼
10月の天候には下記の特徴があります。
9月後半から日本付近では南の暖かい空気と北の冷たい空気の境目となる場所に秋雨前線が現れて曇りや雨のぐずついた天気をもたらします。10月に入ると、南から流れ込んでいた暖かい空気の流入が次第に弱まり、北から寒気が流れ込みやすくなると秋雨前線は南海上に下がって次第に消滅します。
大陸から乾燥した空気を伴った秋の高気圧がゆっくりと東進して日本付近を覆い晴れる日が多くなります。また複数の高気圧が東西に連なって帯状に広がり日本付近を広く覆い晴天が続くこともあります。
大陸から進んでくる乾燥した空気を伴った移動性高気圧に広く覆われるとさわやかな青空が広がります。夜間に晴れ間が広がると放射冷却が強まり、気温が下がって朝の冷え込みが強まります。冷え込む日が現れやすくなると朝の気温が更に低くなり秋が進むようになります。
寒露(かんろ)は草木に冷たい露が降りる時期という意味です。秋雨が終わり本格的な秋です。移動性高気圧に覆われたり、複数の高気圧が東西に連なって帯状に広がる帯状高気圧に覆われ晴れる日が多くなります。
帯状高気圧に覆われる場合は気圧の変化が小さくなり、頭痛などの気象病による体調への影響も弱く、過ごしやすくなりますが、夜間に晴れて放射冷却が起こり、朝の気温が少しずつ冷え込むようになりますので注意が必要です。
なお、年によっては台風が接近することもあり、南海上で台風が発生した際はまだまだ台風の動きには十分注意が必要です。
霜降(そうこう)は朝晩の冷え込みが更に増し、北国や里山では朝露が朝霜となって霜が降りる頃という意味です。移動性高気圧や大陸の高気圧に覆われて晴れる日が現れやすい時期です。高気圧に覆われて晴れた日は気圧変化が比較的小さく、頭痛などの気象病による体調への影響は小さくなりますが、年によっては台風が日本付近に接近し、気圧が大きく低下することもありますので、日本の南で台風が発生した場合は引き続き注意するようにしてください。
なお、朝の冷え込みにより体調を崩すこともありますので、急な冷え込みが予想された場合は十分注意してください。
下記の図は東京の2019年~2022年の10月の気圧の状況です。赤マークは気圧の変動が大きく特に注意が必要で、次いで黄色、黄緑です。また、紫色は気圧の上昇で注意が必要です。水色は体調への影響が小さかった日を示しています。
気圧の傾向は年による違いが見られ、台風や低気圧による気圧の低下で頭痛などの気象病が発生しやすい日が多く現れる年もあります。
頭痛ーるで日々の気圧変化の予想を確認し、頭痛などの気象病の体調管理を行うようにしてください。
周期的に高気圧に覆われ気圧の変動の小さい日が現れたものの、上旬・中旬・下旬にそれぞれ1つずつ台風が接近(1つは上陸)し、また低気圧が周期的に通過したため、気圧が低下した日が多く、頭痛などの気象病が起こりやすい日が多くなりました。
上旬は低気圧の通過と台風の接近により気圧が低下しました。中旬以降は低気圧の通過で気圧の低下が続いた日もありましたが、移動性高気圧や大陸の高気圧に覆われた日が多く、気圧の変動が比較的小さい日が続き、頭痛などの気象病が起こりやすい日は少なくなりました。
月初めは台風が通過し、その後は周期的に気圧の谷や低気圧の通過で気圧の低下が現れました。高気圧に覆われて気圧の安定した日は少なく、頭痛などの気象病の起こりやすい日が多くなりました。
月の前半は移動性高気圧に覆われて気圧変化の小さい日もありましたが、低気圧や前線が周期的に通過したため、気圧変化の大きい日が多くなり、頭痛などの気象病が起こりやすい日が多くなりました。月の後半は低気圧の通過により周期的に気圧が低下し、気象病が起こりやすい日が現れましたが、高気圧に覆われて、比較的気圧変化が小さく過ごしやすい日も周期的に現れました。