眠れない夜、原因は“食事”かも?ぐっすり眠るための魔法の食事術3選
「布団に入ってもなかなか眠れない」「夜中に目が覚めてしまう」
そんな悩み、ありませんか?
実はそれ、“栄養不足”が関係しているかもしれません。
今回は、過去に不眠に悩んでいた管理栄養士の私が、眠りの質を上げる3つの食事ポイントをお伝えします。今日からできることばかりなので、ぜひ試してみてくださいね。
① 血糖値を安定させよう
夜ぐっすり眠るためには、「血糖値を安定させること」が大切です。
血糖値とは、血液の中にある“ブドウ糖”の濃度のこと。この値が急に下がり低血糖を起こしそうになると、体はびっくりして交感神経が働き、目が覚めやすくなります。特に夜中に目が覚めてしまう人は、寝ている間に血糖値が下がりすぎることで、交感神経が優位になっているケースが見られます。
特に夕食に炭水化物を多く食べる方や、夕食後に甘いものを食べる方は要注意。
夕食時に高血糖になり、血糖を下げるホルモンがたくさん出ることで
数時間後、体はびっくりして交感神経優位になってしまいます。
夕食時の炭水化物の取りすぎ、甘いものは極力控えましょう。
またお酒も血糖値を不安定にしてしまうので、眠りに悩みがある方は控えましょう。
人によっては、寝る前にゴルフボールサイズのおにぎりや、タンパク質を多く含む食品を摂ることで、寝ている間の低血糖を防ぐことが可能です。是非試してみてくださいね。
② セロトニンの材料をとろう
夜に眠気を感じるには、眠りのホルモンである「メラトニン」の分泌が必要です。
しかしメラトニンは幸せホルモン「セロトニン」から作られるので、セロトニンの材料が不足していると、体内でメラトニンが作られにくくなってしまいます。
セロトニンを作るには、たんぱく質の中に含まれる「トリプトファン」、ビタミンB6、ナイアシンが必要です。これらの栄養は、いろんな種類のタンパク質をバランスよく食べることで、自然と摂取することが可能です。
まずは毎食、タンパク質を多く含む食品を必ず摂りましょう。
量は、手のひら1枚にたっぷり乗るくらいの量が1食当たりの目安です。
肉、魚、卵、豆、乳製品などをローテーションしながら食べてくださいね。
③ 鉄不足に注意しよう(Point)
実は「鉄」が足りないと、寝つきの悪さや浅い眠りにつながることがあります。
鉄は、脳でセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質を作る過程で必要な栄養素です。メラトニンはセロトニンから作られるため、鉄が不足していると作られにくくなり、不眠につながりやすくなります。特に毎月月経のある女性や成長期の子どもは、鉄が不足しやすいので意識的に摂っていく必要があります。男性でも胃腸が弱い方、食事にあまり気を付けていない方は鉄が不足している可能性があるため、やはり注意が必要です。
レバーやあさり、赤身肉、などを積極的にとりましょう。私は週1回レバーを食べることを、マイルールとして実践しています。
1日に必要な鉄の量を摂取できている方は、驚くほど少ないと言われます。
意識的に摂らないと不足してしまうので、気を付けましょう。
鉄はビタミンCと一緒にとると吸収されやすくなるので、オレンジやピーマンなどの野菜・果物と組み合わせた献立にするのもおすすめですよ。
まとめ
睡眠と食事は、実はとても深く関係しています。
「眠れない…」と感じたら、まずは【血糖値】【たんぱく質】【鉄】の3つを見直してみましょう。
特別なサプリや高価な食品を買わなくても、今日のごはんをちょっと工夫するだけで、ぐっすり眠れる体に近づけます。
あなたの“眠り習慣”が、今日から少しずつ整いますように。