台風に負けない!血糖値ケアで自律神経サポート
台風や低気圧の季節になると、頭痛やだるさ、気分の落ち込みを感じやすい方は多いのではないでしょうか。こうした不調の背景には「自律神経の乱れ」が深く関わっています。さらに見落とされがちなのが「血糖値」の影響です。血糖値の急な上下は、自律神経の乱れを助長し、台風シーズンの不調をより強めてしまいます。
私自身も血糖コントロールを意識するようになってから、低気圧の時に感じていた頭の重さが和らいだように感じています。あくまで個人の実感ですが、血糖値を整える工夫は、自律神経をサポートするうえで大切なポイントだと考えています。
今回は「低気圧でつらい時こそ意識したい血糖値ケア」について、管理栄養士の視点からわかりやすく解説します。
台風シーズンに起こる自律神経の乱れ
台風は熱帯低気圧が発達したもので、いわば「強い低気圧」です。気圧が下がると体は変化に対応しようとして自律神経が過剰に働きます。その結果、頭痛・めまい・だるさ・気分の落ち込みといった症状が現れやすくなるのです。
また、気圧の変化は体にとってストレス刺激となり、副腎からストレスホルモン(コルチゾール)が分泌されます。これは本来、血糖や血圧を一定に保つために必要な反応ですが、自律神経やホルモンの働きが揺らぐことで、その調整が不安定になりやすくなります。
さらに、自律神経と血糖値のコントロールは密接に関わっています。交感神経が優位になると血糖値は上昇し、副交感神経が優位になるとインスリン分泌が促されます。つまり、自律神経が乱れると血糖のバランスも崩れやすく、結果として「不調に拍車がかかる」という悪循環が起きやすいのです。
不調を悪化させない血糖値ケア
朝食を抜かない
朝食をとることで午前中の低血糖を防ぎ、体内リズムを整えることができます。特に台風シーズンは自律神経が乱れやすく、エネルギー不足でさらにだるさや頭痛が強くなりやすいため、朝の食事はとても大切です。
また「ファーストミール効果」と呼ばれる現象があり、朝にバランスの良い食事をとることで、その後の食事の血糖値上昇もゆるやかになりやすいことが報告されています。つまり、朝食をとることは一日を通じて血糖値の安定につながるのです。おすすめはご飯に卵や納豆、野菜のお味噌汁を組み合わせるシンプルな和朝食です。時間がないという方はシリアルバーを1本食べるところから、始めてみてくださいね。
炭水化物は必ずタンパク質や野菜と一緒にとる
ごはんなど炭水化物を単体で食べると血糖値が急上昇し、その後の急降下で不調を悪化させてしまいます。タンパク質や食物繊維と一緒にとることで吸収がゆるやかになり、血糖値の乱高下を防ぐことができます。特にタンパク質は毎食「手のひら1枚分」を目安にしっかり摂ることが大切です。
おすすめは「ご飯+味噌汁+納豆+温泉卵」。この組み合わせなら糖質・タンパク質・食物繊維を同時に摂れて、血糖値が安定しやすくなります。
おやつはおにぎり・ゆで卵・シリアルバーなどを選ぶ
自律神経が乱れやすい時期は低血糖も起こしやすくなるため、甘いものを欲することがあります。しかしこのタイミングでチョコや菓子パンなどを食べると、血糖値が乱高下しやすく、さらに自律神経の乱れにつながります。
代わりに、おにぎりやゆで卵、シリアルバーなど血糖値が安定しやすい食品を選ぶのがおすすめです。特にタンパク質や食物繊維を含むものを選ぶと、次の食事までエネルギーを安定して保ちやすくなります。
まとめ
秋は台風や低気圧による不調がある方にとって、しんどい季節になりますよね。自律神経の乱れで不調が出やすいうえに血糖値の急な変動が加わると、不調がさらに強まってしまいます。だからこそ「低気圧でつらい時こそ血糖値ケア」が大切。朝食を抜かない、炭水化物はタンパク質や野菜と一緒に食べる、おやつは血糖値が安定しやすいものを選ぶ。こうした小さな工夫が、自律神経をサポートしながら台風シーズンを少しでも快適に過ごすための第一歩となります。
「本当に食事で低気圧による不調が変わるの?」と思う方もいるかもしれません。もちろん感じ方には個人差がありますが、血糖値の乱高下が自律神経に影響することは研究でも報告されています。実際に私自身やサポートを受けられた方からも、「血糖値を意識したら低気圧の日が少し楽になった」という声をいただいています。
食事から体調を整えるには、コツコツ続けることが大切です。ぜひ3つのポイントを意識して、台風に備えていきましょう!