ペットと気象病 Vol.7:犬が『寒がっている』時のサイン 注意すべき行動や寒さ対策

犬
寒さが徐々に厳しくなってきました。犬は一般的に人間よりも寒さに強いと言われています。しかし、犬の種類や年齢、生活環境などによって寒がり方は異なります。犬が寒がっている時のサインと対策について紹介します。

犬が寒がっている時のサイン

犬が寒がっている時には次のようなサインがあります。

1.震える

犬は寒くなると震えます。これは、医学用語で「シバリング」と呼ばれる生理作用で、体温を維持するために筋肉を動かすことで熱を作っているためです。私たちが寒い時に小刻みにブルブル震えるのと全く同じです。

2.まるくなって寝る

犬は寒くなると丸くなって寝ることが多くなります。犬が丸くなって寝る理由としては、「体の表面積を減らして体温を逃がさないようにする」「内臓を守りながら熱を逃がさないようにする」などが考えられます。

3.散歩を嫌がる

寒いと暖かいものに寄り添いたくなりますね。少しでも体温が奪われないようにするための工夫です。飼主さんも犬がくっついてきてくれると暖かいので、おたがい様ですね。

4.飼主にくっついている

犬は散歩が大好きですが、さすがに木枯らしが吹いている寒い日の散歩はおっくうになります。足元から冷え切るような底冷えの日には少し歩いただけで帰りたがるわんちゃんが多いのではないでしょうか?反対に雪が深い地方出身のシベリアンハスキーやアラスカンマラミュートなどは平気で行きたがります。

犬は何度から寒がるのか

犬が寒がる温度は犬種や体格によって異なりますが、一般的に5度以下で寒いと感じるようです。寒さに慣れていない子犬や老犬の場合は気温が10度以下で寒いと感じます。
寒い時には大切な臓器がたくさん集まっている体の中心部を温めようとするので、手先や足先などの末端部には血液がいきわたりにくくなり、冷えを強く感じるようになります。

犬が寒がっている時の対策

では、犬が寒がっている時には具体的にどのような対策をとればよいのでしょうか

1.暖房

寒がっている時には暖房を入れてあげましょう。温度の目安は20~25度程度です。暖かい空気は高いところに溜まってしまい、犬が生活する床あたりは冷え切っているということもまれにありますので、注意が必要です。
暖房器具には様々なタイプがありますが、安全なのはエアコンかペットヒーターでしょう。ファンヒーターはやけどの原因になることもありますし、ホットカーペットは低温やけどの原因になることがあります。被毛が全身を覆っており暖房器具の温度が伝わりにくくいため、ファンヒーターに近寄りすぎたり、同じ場所にずっといるのかもしれません。

2.服を着せる

服を着ることで犬の身体と服の間に暖かい空気の層ができます。また、身体と外界を隔てることで熱が逃げてしまうのを防ぐことができます。
小型犬は地面との距離が近いところで生活しているので、地面から伝わる冷気を感じやすいです。そのため犬用の服を着せることで冷えから体を守ることができます。

まとめ

寒さが本格的になってきました。寒さは気温だけでなく湿度や風の有無で体感温度が変わります。天気予報を確認して、寒さ対策を行っていきましょう。

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この記事の監修者
平松 育子/獣医師・アロマテラピーインストラクター
平松 育子/獣医師・アロマテラピーインストラクター
大手動物病院 院長
アイビー・ペットライティング代表

獣医師歴27年の経験を活かし、各方面で活躍。
得意分野は皮膚疾患で、皮膚科・内科を中心とした一般診療に従事。予防にも力を入れている。

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