ペットと気象病 Vol.12:季節の変わり目に気をつけるべきペットのトラブル4選

頭痛ーる:季節の変わり目に気をつけるべきペットのトラブル4選
徐々に暑くなってきていますが、わんちゃん・ねこちゃんたちの体調はいかがでしょうか?
季節の変わり目は何かと体調を崩しがちです。この時期に気をつけたいことをご紹介しますので、お役立ていただければ幸いです。

1.季節の変わり目に体調を崩しやすいのはなぜ?

一般的に日中は交感神経が優位になり、夜間は副交感神経が優位になります。交感神経と副交感神経を自律神経といい、体のバランスを保つ役割を果たしています。
季節の変わり目には寒暖差や気圧の変化の影響で自律神経の働きが乱れやすくなります。自律神経が乱れると、体の機能が正常に働かなくなり、様々な不調を引き起こします。

2.起こりやすいトラブル

消化器系のトラブル

食欲不振、下痢、嘔吐などのトラブルが起こりやすくなります。気温の変化が起こると自律神経が乱れやすくなり、消化機能が低下します。そのため腸がスムーズに動かなくなったり、腸内環境が悪化してしまい食欲不振や嘔吐・下痢が起こりやすくなる言われています。

皮膚のトラブル

気温が高くなるにつれ、皮膚のかゆみ、発疹、脱毛、フケなどの症状が起こりやすくなります。
イエダニ(コナヒョウダニやヤケヒョウダニなど)に対するアレルギーやカビに対するアレルギーがある場合は、春から夏の季節の変わり目に悪化する傾向があります。

熱中症

季節の変わり目には1日の寒暖差が大きくなったり、急に気温が上がることがあります。急な気温変化には体も適応しにくくなります。また、ペットは被毛があり熱を逃がさない働きはすぐれていますが、汗をかくことができないので体温を下げる働きは苦手です。そのため、人があついと感じる気温よりも低い25度位から熱中症をおこしやすいと言われています。

泌尿器系のトラブル

特に飲水量が少ない猫の場合、膀胱炎、尿石症、血尿などの下部尿路疾患になりやすくなります。
水を飲む量が少ないと感じた場合は、ウエットフードを利用するなどして飲水量を増やす工夫が必要でしょう。

3.トラブルへの対処方法

①ストレスがたまらないように生活リズムを整えましょう

春は進学・就職・異動・引越など、生活環境の変化が起こりやすい季節です。飼い主さまだけでなく、いっしょに暮らしているペットも環境の変化を敏感に感じ取りストレスを感じやすい時期です。
食欲が落ちてきていないか、排泄物に変化がないか、鳴くことが多くないかなどをよく見てあげて下さい。ちょっと様子が変だと思ったら、動物病院で相談してみましょう。

②気温や気圧の変化に注意

最近は寒暖差が激しく、春にも急に気温が高くなる日があります。人も同様ですが急な天候変化にはペットもついていきにくく体調を崩してしまうことがあります。
多くのペットが夏に向かって換毛期を迎え、ごっそりと冬毛が抜けて夏毛に変わります。夏毛に生えかわらないうちに気温が高くなってしまうと、人のように一枚脱いでという体温調節ができないペットたちは暑さから熱中症になりやすくなります。
飼い主さまが天気予報などをチェックしエアコンなどをうまく利用して温度調節をしてあげて下さい。人が暑いと感じる気温よりも低い温度でペットたちは熱中症をおこします。気をつけてあげましょう。

③食事の工夫

春から夏は何となくだるさを感じることが多いですが、ペットの食欲の変化も起こりやすいのかもしれません。私が勤務する動物病院にも食欲がない、お腹の調子がよくないということで来院するペットたちが多くなっています。
ウエットフードを利用したり、いつもの食事にお湯や肉類だけを煮たスープをかけてみるなど、食欲がわくように工夫してみてください。私たちが体調がよくない時に食事内容を変えるのと同じように、ペットたちも体調に合わせて変えてあげましょう。

4.まとめ

今回は「季節の変わり目に気をつけるべきペットのトラブル4選」というテーマでお話いたしました。季節の変わり目、私たちと同様にペットたちも体調を崩しやすくなっています。
天候に影響されて体調不良を起こすこともありますので、天気や気圧をチェックして暮らしの工夫をしていきましょう。頭痛ーるアプリで日々の様子をメモすることで、ペットの体調変化に早く気がつくことができますし、メモ機能を利用すると動物病院を受診する際に便利です。
ぜひ活用してみてください。

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この記事の監修者
平松 育子/獣医師・アロマテラピーインストラクター
平松 育子/獣医師・アロマテラピーインストラクター
大手動物病院 院長
アイビー・ペットライティング代表

獣医師歴27年の経験を活かし、各方面で活躍。
得意分野は皮膚疾患で、皮膚科・内科を中心とした一般診療に従事。予防にも力を入れている。

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